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山と街と人と文化をつなぐ。新規アイデア創出ワーケーション。

モデルプラン

2022.5.30

極上の自然と多様な銘木に癒される!肉文化のまち「松阪」で肉三昧!ワーケーションプラン

山と街と人と文化をつなぐ。新規アイデア創出ワーケーション。

山や森、歴史からヒントを得て新しいビジネスアイデアを創出しつつ、美味しいご飯も堪能できる松阪市のワーケーションプラン。本来は3泊4日のプランですが、今回は1泊2日でギュッと凝縮して体験をしてきました。

木から考える持続可能な社会

山と街と人と文化をつなぐ。新規アイデア創出ワーケーション。

まずは、10時に「もくいち・マルゴ」に到着。こちらが夕方までの仕事の拠点となります。「もくいち・マルゴ」は、松阪市飯高町にある製材所で、寺社仏閣を中心とした建材の製材以外に、一枚板の販売、生活小物のデザイン販売、森林ツーリズムなど、森や山に関する多様な事業を手掛けています。

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お店(ギャラリー)の中にレンタルスペースがあり、そこをお借りして仕事をすることができます。
レンタルスペースは、要予約のため、事前の問い合わせが必要となります。

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2階にはプロジェクターが設置されており、会議や勉強会などを行うことができます。
1階、2階とも、静かな環境の中で木の良い匂いに囲まれながら、重厚感のある机で仕事ができるので、いつものオフィスとは違ったアイデアが出てきそうです。

山と街と人と文化をつなぐ。新規アイデア創出ワーケーション。

今回のワーケーションは、リモートワークをしながら観光を楽しむといったものではなく、勉強をしながらその内容を普段の仕事にどうつなげていけるのかという研修型ワーケーションです。まずは、「もくいち・マルゴ」の営業部長である前川仁志さんに製材所の中を案内していただきました。

飯高町のひのきや杉を中心に、国産材・外国材など厳選された良質な木が並びます。日常で製材所に足を踏み入れる機会がないので、見るもの全てが新鮮でした。ここで前川さんから山や森、林業などを取り巻く環境についてレクチャーいただきました。

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その後、前川さんの案内で「伊勢と大和国分伝説めぐり」の歴史散策をしました。散策コースは1時間強のウォーキングができるようになっています。

山と街と人と文化をつなぐ。新規アイデア創出ワーケーション。

運動をしながら歴史の勉強ができるのは面白いですし、それ以上に大自然を身近に感じることができ、製材所で聞いた前川さんのお話も合わさって、脳や心がビシビシと刺激されてアドレナリンがたくさん出ました。

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「もくいち・マルゴ」営業部長の前川仁志さん。山や森への熱い思いを持っていらっしゃいます。木を使った産業を活性化し、持続可能な地域にしていくため、林業家や製材所だけでなく、海や川などの地域の方とも連携し、本質を大切にしながら新しい取組を仕掛けていらっしゃいます。

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その取組の1つに森林ツーリズムを切り口としたワーケーションがあります。
森の中に実際に入り、山や森の現状を知り、その中でどのようなことができるのかを考えます。このプログラムは、木工製品等を扱っている企業の方にぜひご参加いただきたいと思います。
前川さんや林業家の方のお話を聞きながら、自社でどのような取組ができるのか、また「もくいち・マルゴ」とパートナーシップを築くことで、社会にとってより良い商品づくりをどのようにしていけるのかといったヒントを得ることができます。

カヌー体験で頭も体もリフレッシュ

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12時に「もくいち・マルゴ」のギャラリーに戻り、車で3分のところにある「道の駅 飯高駅」で昼食をとります。その後、13時からカヌー体験をします。

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カヌーについては、「NPO法人 i sierra(アイシエラ)」の理事長である太田覚さんに教えていただきます。初カヌーということでテンションが上がっています。
このカヌー体験は、「もくいち・マルゴ」の森林ツーリズムの中の、アウトドアプログラムとなります。

今回は体験しなかったのですが、ジビエ等、地元食材を使った料理を川で食べるプログラムもあります。

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「NPO法人 i sierra」代表の太田覚さん。高校時代にサイクリングを始め、大学時代は、サイクリング部に属し信州や北海道、九州、四国、東北など全国を自転車で旅をしたそうです。
卒業後、アメリカに渡り、メキシコから中米を経由して南米最南端まで1年余り2万キロ以上を自転車で走ったとのこと。帰国後、塾講師等を経て三重県職員となり、早期退職をしてNPOを設立。地元の子どもたちにカヌー体験ができる機会も提供されています。
「とっときみそ合同会社」で味噌作りも手掛けられています。

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カヌー体験で持参したのは、長靴とレインコートのみ。カヌー、パドル、ライフジャケットは貸してもらえます。漕ぎ方を教えていただいた後、30分ぐらい練習すると何とか行きたい方向に進むようになりました。

この日は天気がよく風もなかったので、自然に囲まれた空間の中、カヌーの上でのんびりと空をみながら、いろんな考え事ができました。日常の中では体験できない特別な時間となりました。

今回は、寒い時期に訪れたのでカヌー体験のみでしたが、夏であれば川に飛び込んで泳ぐこともできるそうです。ライフジャケットを着用するので安心です。

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14時30分頃に「もくいち・マルゴ」へ戻り、メールチェックなどをした後に、これまでの情報やアイデアを整理していきます。適度に動かした体、すっきりした脳、たくさんの学びなどから、2人以上でワーケーションに来ることで、この時間のディスカッションが有意義なものとなります。

すき焼きワークショップとまち歩き

山と街と人と文化をつなぐ。新規アイデア創出ワーケーション。

16時に「もくいち・マルゴ」を出発し、車で45分程走ると、今日の宿泊先である「うつくしや 東村呉服店」に到着します。「うつくしや 東村呉服店」は、約100年続く呉服店の中にある1日1組限定の蔵宿です。

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寝室は昔の蔵を改装してあり、基本は2人まで宿泊することができます。蔵ならではの重厚感ある和モダンが素敵ですね。

2階にも部屋があり、そこに布団を敷くことで4人まで泊まることもできるそうです。詳しくはお問い合わせください。

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次の体験まで少し時間があるので、「うつくしや 東村呉服店」の中にあるワークスペースで簡単な事務作業をします。その時に、オーナーである東村さんにお茶を淹れていただきました。温まります。
このワークスペースにはキッチンが付いているため、キッチン付きレンタルスペースとしても貸し出されているほか、カフェとしてもオープンされることもあるそうです。

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東村佳子さん。なんと松阪市議会議員をされています。まちづくり団体「ミズ・ネットワーク松阪」にも所属しており、松阪を好きになってくれる人を1人でも増やそうと日々奮闘されています。着物を通じて日本文化を発信しようと2018年には、ニューヨークのジャパンフェスにも出店されています。

松阪の歴史や文化に詳しく、顔も広いので、歴史や文化を学びたい方は、まず「うつくしや」に宿泊して東村さんのお話を聞くのが最も効果的だと思います。

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仕事が一区切りしたあと、本日の晩ご飯は「すきやきワークショップ」ということで、東村さんと一緒に徒歩3分の場所にある「丸中本店」にお肉を買いにいきます。

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お勧めは、松阪牛ということなので、東村さんお勧めのお肉を購入します。宿泊場所からお肉やさんまでの短い道程でも、通りの名前や建物について東村さんにいろいろ教えていただきました。

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待ちに待ったすき焼きワークショップの時間です。お肉以外の材料はすべて「うつくしや」でご用意いただいています。
まずは、東村さんのお手本があります。
すき焼き専用の鍋に油をひかず、そのまま肉を乗せて焼きます。松阪牛の脂は融点が低いので、すぐに溶け出してきます。

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肉に直接、甜菜糖と醤油をかけ、フツフツと音がしてきたらひっくり返します。同じように裏面にも甜菜糖をかけ、醤油をかけて、色が変わったら溶いた生卵につけて食べます。
濃厚で柔らかく口の中でとろけるような肉の旨味が、疲れた体に染み渡ります。

肉を1枚食べたあと、2枚目の肉は自分たちで調理します。先ほどの味付けを思い出して、砂糖や醤油の量を自分好みに調整しながら肉を焼きます。
肉を食べ終わった後は、昆布出汁と野菜等を鍋の中に投入して、グツグツ煮ます。肉の出汁を吸った野菜や豆腐を堪能して、「すきやきワークショップ」を締めます。

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ご飯の後、お腹いっぱいになったので少し散歩しようということになり、夜の松阪城跡へ向かいました。桜はまだ咲いていませんでしたが、桜の季節だと綺麗にライトアップされているそうです。この散歩も東村さんから人や町の歴史を教えていただく贅沢な時間となりました。

松阪グルメツアーで美味しく学ぶ

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2日目は、朝食を食べたあと、ワークスペースで2時間程仕事をしました。
その後、東村さんに「まち歩きグルメツアー」に連れていっていただきました。

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街を歩いて東村さんの解説を聞きながら、100年以上続く和菓子屋「たつみ堂鶴の玉本舗」でお菓子をいただいたり、450年続く和菓子屋「柳屋奉善」でお話を聞いたり、牛肉を買ったお店「丸中本店」でコロッケを買ったり、手作りの飴を販売している駄菓子屋「あいや菓子店」に入ったり、「源芳菓子店」で、ふわふわのみたらし団子を食べたりしました。

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最後は、昼食として、松阪で有名な「不二屋」さんで名物の「やきそば」をいただきました。揚げた麺の上に、中華そばのスープをベースとしたあんかけがかかっていて、とてもあっさりしているのでペロッと食べることができました。

今回のワーケーションでは、山や森について学び、自然に触れ、街や人や文化を知ることができました。五感全部で刺激を受けることで、楽しいのに学びが深く、新たなアイデアや意欲がメキメキと湧いてくるものとなりました。
私は1泊2日というプランにしたのですが、ぜひ持続可能な社会を作ろうとしている企業の皆様には、3泊4日もしくは4泊5日で深い学びと新たなビジネスにつながる研修型ワーケーションとしてご活用いただきたいと思いました。

過ごし方の一例

[1日目]
10:00 「もくいち・マルゴ」に到着
    お話を聞き、歴史散策
12:00 道の駅「飯高駅」にて昼食
13:00 「i sierra」のカヌー体験
14:30 簡単な事務作業など
16:00 移動
16:45 「うつくしや 東村呉服店」にチェックイン
  メールチェックなどの仕事
17:30 すき焼きワークショップ
20:00  夜の散歩
21:00 ホテルに戻る
22:00 就寝

[2日目]
7:00 起床
8:00 朝食
9:00 メールチェックや書類作成等の仕事
11:00 チェックアウト
  「まち歩きグルメツアー」
12:00 昼食
13:00 ワーケーション終了

もくいち・マルゴ
〒515-1504 三重県松阪市飯高町作滝107-1

もくいち・マルゴ

NPO法人 i sierra
カヌー体験の集合場所は
〒515-1504 三重県松阪市飯高町作滝107−1

NPO法人 i sierra

うつくしや
〒515-0083 三重県松阪市中町1940

うつくしや

丸中本店
〒515-0083 三重県松阪市中町1843−6

丸中本店

たつみ堂鶴の玉本舗
〒515-0081 三重県松阪市本町2172

たつみ堂鶴の玉本舗

柳屋奉善
〒515-0083 三重県松阪市中町1877

柳屋奉善

あいや菓子店
〒515-0083 三重県松阪市中町1869−8

あいや菓子店

源芳菓子店
〒515-0085 三重県松阪市湊町193

源芳菓子店

不二屋
〒515-0083 三重県松阪市中町1900

不二屋

ライター情報

川北 輝

1979年生まれ。42歳。ワーケーション初心者です。好きな食べ物は、カレー、麺類、辛いもの、甘いもの、納豆。苦手な食べ物は、サバ(アレルギー)。趣味は、ボードゲーム です。よろしくお願いいたします。